富山と言ったら曲がる錫製品やホタルイカのイメージでしたが、今回たくさんの職人の町を訪れ、富山の新たな魅力を発見してきました!(訪問は2016年5月)

①南砺市 五箇山
②南砺市 城端
③南砺市 井波
④高山市

南砺市 五箇山

1日目:初めての北陸新幹線!ゆったりした席で快適。
東京駅から新高岡駅まで移動後、バスに乗り換え五箇山へ。

美しい合掌造りの岐阜県白川郷は世界遺産として有名な観光地ですが、実は五箇山も白川郷と一緒に登録された世界遺産地区です。

世界遺産 五箇山

富山県南砺市の五箇山は、岐阜県大野郡の白川郷と一緒に1995年12月にユネスコの世界文化遺産として登録されました。「合掌造り」と呼ばれる茅葺きの屋根が特徴で、日本国内では五箇山と白川郷のみに現存する貴重な民家の形式です。

世界遺産に登録された五箇山の相倉合掌造り集落には23棟、菅沼合掌造り集落には9棟の合掌造りが現存し、相倉・菅沼共に国指定史跡で、文化財保護地区に指定されています。建造されたのは約100~200年前のものが多く、古いものは400年前に建造されたと言われています。現在でも約80人が五箇山で生活しています。

富山県南砺市 五箇山 世界遺産

ランチ@拾遍舎(じっぺんしゃ)

縄で絞っても壊れないと言われている五箇山名物の「五箇山豆腐」。どんな食感なんだろう?と、興味津々だったので、五箇山豆腐を使った揚げ出し豆腐入り蕎麦を注文。思ったほど固くはなく、水切り豆腐と言った感じでした。

お蕎麦は国産のそば粉を自家製粉していて、細めです。お店からは荘川や自然が見渡せて眺めの良い場所でした。

富山県南砺市 五箇山 拾遍舎 五箇山豆腐

流刑小屋

ちょっと丘を登ったところにある流刑小屋。こんなに小さくて暗い部屋に閉じ込められたら、気がおかしくなりそう。。と思うぐらい小さかったです。だからこそ、流刑される程の罰を受ける場所なんだろうけど。

富山県南砺市 五箇山 流刑小屋

国指定重要文化財:羽馬家

こきりこの里・上梨の中心地から少し離れているせいか観光客が少なく、静かな場所にある重要文化財の羽馬家。とっても落ち着いた雰囲気でオススメです!

羽馬家に嫁いだ女性から、地元のお祭りや歴史の話を伺うことができました。昔は年貢を納めるのが難しく、それが出来ないと処刑されてしまったそうです。

富山県南砺市 五箇山 重要文化財 羽馬家

屋根裏部屋には昔、養蚕で使われていた道具が置かれていました。合掌造りの屋根裏構造は養蚕に適していたんですね。

富山県南砺市 五箇山 重要文化財 羽馬家

国指定重要文化財:村上家

約350年前の建築当時の様式が残っている合掌造りの家屋。村上家は羽馬家に比べるととても大きく、合掌造りの中でも最大規模の農家で、民俗資料なども展示しています。

富山県南砺市 五箇山 重要文化財 村上家

囲炉裏の雰囲気が良いですね。なんだか気持ちが落ち着きます。

富山県南砺市 五箇山 重要文化財 村上家

喜平商店

五箇山豆腐の専門店。なんと大正初期に創業され、100年以上味を守り続けています。

五箇山豆腐を燻製にした「いぶりとっぺ」と豆乳ソフトクリームを購入。「とっぺ」とは富山の方言で「豆腐」という意味だそうです。燻した豆腐なので、「いぶりとっぺ」と名付けられたこの商品は、まるでチーズのような風味と独特の食感が特徴です。豆乳ソフトクリームも濃厚でとても美味しかったです。

富山県南砺市 五箇山豆腐

世界遺産:相倉合掌造り集落

五箇山は相倉と菅原の2つの集落があります。

今回訪問したのは相倉の合掌造り集落。世界遺産の合掌造りの家がたくさんあり、山に囲まれ、田んぼもあって緑溢れる場所です。こういう雰囲気大好きです!!

富山県南砺市 五箇山 合掌造り

View spotと呼ばれている丘に登ると、集落全体が見渡せて本当に良い眺め。

富山県南砺市 五箇山 合掌造り

白川郷よりもこぢんまりしてて、とっても素敵な場所。写真を撮りたくなっちゃう風景がたくさんありすぎます!

富山県南砺市 五箇山 合掌造り

お土産屋さんの相倉屋では「とち餅」を購入。
五箇山特産のとち餅は、ほろ苦く独特の香りがあって、五箇山のふるさとの味の一つ。こういう地元の伝統的な食べ物を食べるのが旅の大きな楽しみ!

五箇山とち餅

とち餅は、縄文時代から食べられていると言われる栃の実を使用したお餅。昔、お米がほとんど取れなかった山村などで発達しました。とち餅作りは時間と手間がかかります。まず、栃の実(トチノキの実)の皮を剥いて水に晒し、灰をいれてアク抜きをします。その後、もち米と一緒に蒸してお餅にします。

富山県南砺市 五箇山 合掌造り

与茂四郎

念願の合掌造りに宿泊!!世界遺産に泊まれるなんて夢みたい!!5年程前、イタリア人の友達が来日した時に私が旅行をアレンジして白川郷の宿を予約したんですが、彼らは白川郷の宿泊に大満足していたので、私もずっと泊まってみたいと思っていたんです。

富山県南砺市 五箇山 合掌造り 与茂四郎

囲炉裏ではイワナの塩焼き。こういう雰囲気も大好き。18:00から囲炉裏を囲んで皆で夕食。ご主人が摘んできた山菜料理や五箇山豆腐、鯉の刺身など、どれも美味しかった!家庭の味って感じ。やはり外国人観光客にも人気の場所で、外国人宿泊客もいらっしゃいました。

富山県南砺市 五箇山 合掌造り 与茂四郎

夜は御主人が五箇山の説明をしてくれたり、板ささら&棒ささらを使って、こきりこ民芸を紹介してくれたり。五箇山民謡「こきりこ」も披露して下さいました。

五箇山の民謡・楽器

【こきりこ】南砺を代表する民謡。「こきりこ」を歌ったり踊ったりする際に欠かせないのが楽器の「ささら」です。

【板ささら】短冊形の薄いヒノキの板が108枚連なっている打楽器です。108枚の板の間を少しづつ空けて上端を紐で繋ぎ合わせ、両端には取っ手がついています。両端の取っ手を持って、手首を使いながら滑らかに動かし、108枚の板が互いにぶつかりあうことで音が鳴ります。板ささらは、この滑らかに動かしながら奏でるのが特徴ですが、これがなかなか難しい。。

【棒ささら】先端部分が割ってある竹で、ボコボコした棒を擦って音を出します。板ささらに比べると簡単に音を出すことができます。シャッッ、シャッッ…といった擦れた感じの音が特徴です。

富山県南砺市 五箇山 合掌造り 与茂四郎 ささら

御主人は、昔の五箇山の映像や五箇山が特集されたテレビ番組のDVDも見せてくれました。

夜は合掌造りから漏れる灯りがこれまた幻想的で、相倉集落全体の夜の雰囲気もステキでした☆

2日目:早起きして相倉集落の散策。なんと合掌造りの原型は、屋根部分だけだそうです↓↓

富山県南砺市 五箇山 合掌造り

朝食ではまた手作りの山菜料理が食べられて嬉しい!明るい女将さん、実は博多出身とのこと。旅行で五箇山を訪れ、その魅力に魅せられて何度も通うようになり、色々なご縁があって五箇山に嫁ぐことになったそうです。ステキ&運命的な出会いですね!最近は日本人観光客よりも外国人観光客の方が多いそうです。

富山県南砺市 五箇山 合掌造り 与茂四郎

合掌造りの家屋の分岐点

昔、裕福な家はかやぶき屋根から瓦屋根に改築しましたが、それが大きな分岐点になってしまいました。珍しい建築が見直されて合掌造りは世界遺産に登録。やはり観光客は昔ながらのかやぶき屋根の家に泊まりたがる為、瓦屋根に改築してしまった家は宿泊施設として運営できなくなってしまいました。

世界遺産だからUNESCOからの補助金もあるそうですが、民宿としてだけでは生計が成り立たないそうです。こんな人気の観光地だったら、宿泊業だけで十分生活できるのかと思っていたので意外でしたが、メンテナンスや寒い冬の光熱費等は大変そうですよね。

南砺市 城端

城端観光前に井波への時刻を確認。城端から井波への移動はバスか電車。駅員さんに相談したら、とっても丁寧に対応して下さいました。さすがこういうのが田舎の良い所。しかも駅で無料で荷物預かってくれるなんて、とってもありがたい!!

善徳寺

1470年頃に開基されたお寺。残念ながら半分修復中でしたが、見応えありました。

富山県南砺市 城端 善徳寺

淵が白いのが特徴の装飾で、こんなにハッキリと目立つ白色の装飾は初めて見ました!

富山県南砺市 城端 善徳寺

蔵回廊

蔵回廊の裏通り、良い雰囲気。
カラフルな石を積み上げた土台の上には、白塗りの壁にちょっと黒ずんだ木の壁が連なっています。

富山県南砺市 城端 蔵回廊

桂湯

昔は銭湯。今は雑貨屋さん。

富山県南砺市 城端 桂湯

地元のおばちゃん達の作品を趣味で販売している感じです。中のインテリアは昔の銭湯のレイアウトが残っていて、おもしろいですね。

富山県南砺市 城端 桂湯

昔の料金表は表示方法が歴史の移り変わりを感じます。

富山県南砺市 城端 桂湯

松井機業

戦国時代末期より絹織物産業が盛んな富山県南砺市。松井機業は赤錆びた町並みの中にある絹織物の製造会社です。

富山県南砺市 城端 松井機業

昔は絹織物産業が栄えていたものの、現在絹製織を行っているのは2社のみ。そのうちの1社が1877年に創業した「松井機業」です。そして松井機業は、富山県で伝統の「しけ絹」を製織している唯一の会社です。

絓絹(しけ絹)

通常は1頭の蚕が1つの繭をつくりますが、ごく稀に2頭の蚕が1つの繭玉をつくり出すことがあります。

2頭の蚕が吐いた糸が複雑に絡み合うことで、独特のそして自然な糸を生み出します。その玉糸を織り上げたのが「しけ絹織物」です。太さが不均一な玉糸の為、所々に凹凸ができ、美しい模様をつくりあげます。とても柔らかい肌触りが特徴。

松井機業へはふらっと寄ってしまっただけなのに、中までじっくり見せて下いました。

富山県南砺市 城端 松井機業

6代目はなんと同い年の女性。明るい性格で色々お話し下さいました。同い年なのに、家業を継ぐ為に頑張っててすごい!!地方で頑張るこういう会社、応援したいですね。

6代目の松井紀子さんが仰ってた印象的なメッセージ。
「無いものねだりより、有るもの探し」

富山県南砺市 城端 松井機業

ランチ@寿司恵

具がたっぶりの海鮮丼。みそ汁も出汁が効いてて美味しかったです。大将はとっても優しくて観光案内もしてくれました。

富山県南砺市 城端 寿司恵

曳山会館

1740年代から受け継がれている春の祭礼行事「曳山祭」は、生糸や養蚕、和紙の生産等で栄えた商人の繁栄の象徴。伝統の城端塗りの曳山は、曳山会館に常時展示されており、曳山囃子の映像も見る事ができます。

富山県南砺市 城端 曳山会館

じょうはな織館

城端は、江戸時代から加賀絹の産地として栄えてきました。じょうはな織館のレトロモダンな建物は、2000年に国の有形文化財に登録されました。

富山県南砺市 城端 じょうはな織館

【1階】ぎゃらりー:月替わりのペースで企画展を開催
【2階】織体験・制作フロア:専門講師が指導する織体験も可能。機織り機も置いてあり、商品制作も行っているので、機織りの様子を見学できることもあります。

富山県南砺市 城端 じょうはな織館

和菓子めぐり

南砺市では「かや焼」が有名。至る所で目にする焼き菓子です。昔はカヤの実を小麦粉と混ぜていたみたいですが、最近は小麦粉だけで作ってる店がほとんどとのこと。。

南砺市 井波

井波は「木彫りの里」として知られていて、メイン通りの八日町通りには至る所に彫刻看板が見られます。

富山県南砺市 井波 木彫り

どの家も店も看板は木彫り。バス停も木彫り。

富山県南砺市 井波 木彫り

彫刻刀屋さんも多くて、久しぶりに彫刻してみたくなりました。

富山県南砺市 井波 木彫り

東山荘

創業は元禄時代の老舗旅館。「鬼平犯科帳」や「剣客商売」などの戦国・江戸時代を舞台にした時代小説で有名な小説家、池波正太郎も泊まった宿です。

富山県南砺市 井波 東山荘 池波正太郎

東山荘は瑞泉寺の目の前にあるので、2階の部屋からは瑞泉寺が良く見えます。

富山県南砺市 井波 東山荘 池波正太郎

瑞泉寺(ずいせんじ)

本堂をはじめ山門や宝物殿、庭園や茶室など、注目すべき見どころが満載の寺院です。

富山県南砺市 井波 瑞泉寺

さすが彫刻の町のお寺って感じですごく凝った造りのお寺です。とっても広い敷地で、彫刻をじっくり見てても飽きないです。

富山県南砺市 井波 瑞泉寺

高岡市

3日目:バスで高岡市へ。

国宝 瑞龍寺(ずいりゅうじ)

富山県高岡市にある曹洞宗の仏教寺院。1997年に仏殿や法堂が国宝に指定。総門や回廊三棟は重要文化財として指定。

富山県高岡市 瑞龍寺

とても大きなお寺で、回廊が特長的です。なんだかヨーロッパの教会みたい。

富山県高岡市 瑞龍寺

日本庭園の中庭が気に入りました。

富山県高岡市 瑞龍寺

ドラえもんポスト@高岡駅

実は富山県高岡市はドラえもんの作者である漫画家、藤子・F・不二雄の故郷。

「ドラえもんポスト」は、2013年に高岡市出身の藤子・F・不二雄の生誕80年を記念して、高岡市の伝統産業である「高岡銅器」により製作されたポストです。もちろん、通常ポスト同様に、ちゃんと郵便物を届けられます。

富山県高岡市 ドラえもんポスト

ランチ@らあめん次元

富山ブラック!!富山名物の黒ラーメン。
真っ黒スープで味が濃いのかと思いきや、そこまでしつこくない味でした。

富山ブラック

富山県富山市中心部発祥のご当地ラーメンです。

1955年頃、富山市中心部で富山大空襲の復興事業に従事していた若者の昼食として、また肉体労働者の為の塩分補給として、醤油を濃くしたスープでラーメンを作ったのが起源と言われています。醤油の濃度が高いスープには、大量の粗挽き黒胡椒がかけられていて、胡椒の風味や塩辛さを持っているのが特徴です。

富山県高岡市 らあめん次元 富山ブラック

高岡大仏

なんと高岡大仏は、奈良・鎌倉に次ぐ日本三大仏!
1907年から26年の歳月をかけて完成した大仏で、高さは16mです。

富山県高岡市 高岡大仏

山町筋

重伝統的建造物群保存地区。商家の土蔵造りの家が約600m立ち並んでいます。

富山県高岡市 山町筋

土蔵造り町家、レンガ造りの建築が並ぶエリア。こういう町並み大好き!

富山県高岡市 山町筋

ただ、車の交通量が多いので、歩行者天国にしてくれれば、観光客にとってはすごく安全だし有りがたいんですけどね。

富山県高岡市 山町筋

カフェ@山町茶屋

古民家をリノベーションしたお店が最近人気ですよね。ステキだもんね、こういうの。

山町茶屋では、1838年に創業された高岡市の老舗菓子舗「大野屋」の和菓子を出しています。銘菓「とこなつ」は立山に降り積もる雪をイメージされて作られたお菓子で、精選された備中白小豆餡を牛皮の餅生地で包み、和三盆糖を雪に見立てて振りかけた一口サイズの餅菓子です。口に入れると和三盆糖がすっと溶け、白小豆独特の上品の香りが口いっぱいに広がります。「とこなつ」を乗せている器は高岡名物の錫製品でした。

富山県高岡市 山町筋 山町茶屋

金谷町

高岡駅からは徒歩20分程。金谷町は、高岡市で最も古い町で、高岡鋳物発祥の地です。

約500mにも渡る石畳の道と格子造りの古い家々が軒を並べています。2012年には国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。

昔懐かしい雰囲気の風情ある街並みですが、観光として見られるお店や飲食店が少ないのが残念。もう少し名物があったり食べ歩き出来たりするお店があれば、山町筋のように活気も出るだろうに。

富山県高岡市 金谷町

新高岡駅

新高岡駅は予想以上に駅弁やお土産の種類が少なく、東京駅の店の多さや豊富な品揃えを改めて実感。。

富山県 北陸新幹線 新高岡駅

まとめ

世界遺産の五箇山は、本当に美しい自然に囲まれた場所で、四季折々の情景を楽しめそう!伝統的な五箇山豆腐を始めとした食も美味しいし、民芸品・民謡に親しむこともできて本当に満足の3日間でした。

南砺市や高岡市では、絹織物や木彫り、鋳物など、職人の町がとても多いことを知りました。伝統を継承しつつ、新しい文化や技術と絡めていく取り組みを各所で目にすることも出来ました。ぜひ、皆さんも見どころがいっぱいの富山に行ってみて下さい!